でこぼこ兄弟の長男は、知的障害ありの重度の自閉症スペクトラム症です。
長男は、とても病院が嫌いです。
感覚過敏な長男にとって、口周辺を触られること、独特な器具の音、、、嫌な要素しかありません。
今回は、遂に始まったレストレイナー(拘束器具)を使った虫歯治療の内容についてご紹介します。
長男の虫歯発覚までの流れはコチラの記事▼
虫歯治療の流れについて
前回の記事に書いた通り、長男の虫歯が発覚して、治療を開始することになりました。
先生の説明を聞く限り、以下のような流れで治療を進めていくことになりそうです。
- 数本の虫歯発覚
- レントゲン撮影、神経を抜く
- 型を取る
- 型をはめる、隣の虫歯治療→1本治療終了
- 虫歯治療(2本目)
- 虫歯治療(3本目)
大きな虫歯は、「神経を抜き、削って埋める」処置を行います。
小さな虫歯は、「進行止めを行い、様子を見る」ことになりました。
今回は、「神経を抜く」治療を行った日についての内容になります
治療前の様子
数日前から医師や診察室の写真などを用いて、歯科治療の流れをパワポで作成し見せていました。
パワポを見ている時に、泣き出すことはありませんでしたが、写真を凝視していました。
当日の様子
当日は「療育園」→「歯医者」→「療育園」に戻るというスケジュールでした。
病院に着いた時は落ち着いており、準備したヘッドホンを事前に着用して、YouTubeを見ながら病院へ。
入った瞬間、「抱っこ」を要求してきましたが、YouTubeを見ていたので、前回よりも少し落ち着いていたように思います。
名前を呼ばれると、恐怖を感じたのか顔つきが変わりました。
抱っこで連れていき、靴を脱がせようとしたら「イヤイヤイヤ・・・アアアアーー」と大号泣。
準備されていたレストレイナーに入れるため、歯科助手2名、私、祖母の大人4名で格闘するものの、大暴れで脱走しようとします。
レストレイナーに入れる前に、バスタオルでグルグル巻きにし、手の拘束をしようとするのですが、なかなかできません。
一度休憩をして、立たせた状態でやってみるとやりやすかったので、なんとかレストレイナーに入れることができましたが、まだまだ大泣きの長男。
顔を真っ赤にしてどうにか出ようとしている姿に祖母と涙が・・・。
それくらい辛そうで苦しそうでした。
落ち着かせようと、YouTubeを見せていますが、全く落ち着くことのない長男。
レストレイナーの中で動きすぎて、おなかも出てしまっていました。
治療開始
拘束されて数分後、先生が現れ、治療が始まりました。
この日に行ったことは大きく4つです。早くも治療の山場ということですね
- 麻酔
- レントゲン
- 歯の神経を抜く
- 歯を削る
レントゲン撮影では、顔や口を動かしかなり苦戦してましたが、開口器で口を開けて、何回もレントゲン撮影をしていました。
(さすが先生たち・・・・)
レントゲン撮影の間は保護者は外に出るように指示があり、5分後くらいにまた診察室へ戻りました。
治療の時間は30分。治療した虫歯は、一番進行していた1本です。
最後に歯に仮の詰め物をして本日の診察は終了しました。
長男は治療が終わるまで、泣き続け、叫び続け、恐怖に怯えていました。
歯医者の音が嫌かなと思い、「ヘッドホンしながらできたりしないかな~」なんて思っていましたが、それでどころではなかったです。
頭を動かすので、ヘッドホンなんかつけれるもんじゃない・・・
治療後
先生から本日行った治療内容の説明がありました。
今日は、神経を抜き、歯を削りました。
次回は削った歯の型取りと出来たら隣の虫歯の治療をします。
レントゲンの結果については、次回説明します。
今回は治療の山場で手短にする方がいいと思ったので、レストレイナーをすぐに使用しました。
次回からは「自ら横になれるか?動かないでできるか?」というのを確かめた上で、できないようであれば(危険があれば)、レストレイナーに入れて治療を進めていきますね。
長男の様子
待合室に戻った長男は、30分泣き続けたせいか、放心状態・・・。
いつもなら、治療後もずっと泣いていますが、今回ばかりは疲れたんでしょう。
仕事があったので、すぐにまた療育園に連れていましたが、それでも長男は放心状態で動くことができませんでした。
抱っこで連れていき、先生に寄りかかり、ぼ~っとしていました。
泣き続け、叫び続け、全身で抵抗し続け、嫌な音や感触に耐えて…
本当によく頑張ったと思いました。
治療1回目を終えて
今回祖母と一緒に病院へ付き添いましたが、祖母も私も拘束されている姿を見て「かわいそう」という気持ちで複雑な気持ちになりました・・・
長男は、乳児期の小さい子供のころに採血でタオルに巻かれたことがありましたが、レストレイナーに拘束されて、必死に拘束を解こうとする姿を見るのはとても辛かったです。
しかし、虫歯治療をしっかりしないといけないですし、全身麻酔で治療する方法は最終手段として残しておきたいというのが私たち家族の考えでした。
私も祖母も1回目の治療での長男の姿を見て、胸が痛くなりましたが、これから覚悟を持って一緒に虫歯治療に取り組んでいこうという気持ちになりました。
医師や歯科助手さんもとても親切な人が多く、手際もよく、障害者に慣れているようだったので、引き続き治療をお願いしようと思います。