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障害のこと

【実例】ハサミが怖い、音が苦手…自閉症長男の自宅での散髪方法について

【実例】ハサミが怖い、音が苦手…自閉症長男の自宅での散髪方法について

でこぼこ兄弟の長男は、知的障害ありの自閉症スペクトラム障害です。

感覚過敏もあるので、幼少期から髪の毛をハサミで切ることをとても嫌がりました。
現在も、美容院で髪を切ることができないので、私がカットしています(素人)

この記事では、感覚過敏で散髪を嫌がるの自閉症児のヘアーカットの方法について、ご紹介します!

散髪が苦手な理由

長男が散髪が苦手な理由はコチラです。

苦手な理由
  1. 何をされるか分からないから
  2. ハサミが怖い
  3. 髪の毛を触られるのが苦手(感覚過敏)
  4. じっとすることができない
  5. クロスが苦手(感覚過敏)

感覚過敏があるので、髪の毛を触られることを極端に嫌がります。
ハサミや爪切りなどの工具が怖いようで、ハサミで切ろうとすると、手で防ごうとして来たり、パニックになってしまい、とても危険です。

また、長い間じっとすることが難しいので、美容院に行くことができません。

3歳ごろまでの散髪方法

3歳ごろまでの散髪は以下の方法で行っていました。

3歳ごろまでの散髪方法
  • 食事の時に、スマホを見せて、食事とスマホに夢中になっている隙にハサミで切る。
  • 夜寝た後にハサミで切る。

とにかく嫌なことに勝る楽しいことをするか、気づかない時に切ることしかできませんでした。

しかし、この方法ではいくつか問題点がありました

問題点
  • 食事中に散髪する場合、切った髪の毛が食事に入ってしまう
  • 本人も抑えている人も切った髪の毛で汚れてしまう
  • ハサミでザク切りなので、歪な髪型になる
  • とにかく短時間で仕上げないといけない
  • 前髪が切れない

特に難しいのが前髪です・・。
夜寝た後、前髪を切っていたこともあったのですが、寝てる状態で切ると、起きたらすごく短くなってしまうんです…

食事をしながら切る場合でも、さすがに視界に入るので、手で防ごうとしてきます。
祖父の膝の上に長男を座らせて、両手で押さえて、祖母が足を抑えた状態で、大好きなビデオを見せている間に前髪を切ったこともあります。

散髪へのハードルが高すぎて、髪が伸びてくるたびに、私自身とてもブルーな気持ちに…

成長するにつれて、これまでの方法でずっとやっていくのはムリだと思い、何かいい方法がないか調べました。

救世主のヘアーカッター

そこで見つけたのがヘアーカッターでした。
様々な種類がありますが、試しに100均のヘアーカッターを買ってみました。

ヘアーカッターのメリット
  • 簡単に短くもできるし、量を整えることもできる
  • 安全である
  • 分解して洗うことができ、手入れが簡単

初めてヘアーカッターを見せたところ、少し嫌がっていました。
しかし、嫌そうな表情はするものの、手を出してきてもケガをすることはありません

くしで髪をとくようにするだけで、簡単に量を整えることができ、短くカットする方を使って前髪もカットすることができました!

今までとても悩んで悩んで大変だった散髪がこんな簡単に…!!
感動しました‥‥

なにより、ヘアーカッターの一番良いところは、「安全なことです。

ハサミを嫌がっているときは、抵抗するので、耳や手を切ってしまいそうで危なかったのですが、ヘアーカッターは安全に作られており、抵抗してもケガをすることはありません!!

このヘアーカッターは、分解して洗うこともできます。

刃が錆びて、切れ味が悪くなるので、大体1年くらいで購入するようにしています。
※刃の替えも販売されていますが、近所の店舗では売っていませんでした…

このヘアーカッターは、3歳から現在でも使っていますが、デメリットもあります。

デメリット
  • 広範囲をまとめて短く切ることができない
  • 短期間で何度も切らないとすぐに伸びて、切りにくくなってしまう
  • ヘアアレンジがしにくい

ヘアーカッターで散髪をするようになり、私も散髪が楽しくなってきていました(笑)
もっとかっこいい感じにしてあげたいと思うようになりました!

ヘアアレンジをしてあげたい!バリカンの登場

次に使いだしたのがバリカンです。
大人でも子供でも使えるようなバリカンを購入しました。

▼私が現在使用しているバリカンはこれです!

バリカンで散髪することのメリットとデメリットはコチラです。

バリカンのメリット
  • 様々なヘアアレンジを簡単にできる
  • 安全である
  • 短時間でスッキリしたカットが可能
バリカンのデメリット
  • 音がうるさい
  • バリカンの後処理(掃除)が少し大変

簡単にスッキリした髪型にできる一方で、聴覚過敏を持っている人にとっては、バリカンの音が気になって使用できないこともあると思います。

長男も聴覚過敏があり、「バリカンは無理かもしれない…」と諦めていました。

しかし、大人になったら「ハサミ」か「バリカン」どちらかを克服しないと、散髪はできなくなると思うので、バリカンを試してみることにしました。

難題:バリカンの音への対応方法 【聴覚過敏】

聴覚過敏の長男は、バリカンの音が気になり、最初は全くカットすることができませんでした。
そこで、昼寝をしてぐっすり寝ているときに利用してみました。
寝転んでいるので、汚れるし、カットしにくかったですが、まずはササッと”もみあげ”だけカットしました。

そこから、後ろや横、耳付近など少しずつ繰り返し利用していくことで、現在は嫌がりながらもバリカンを使えるようになりました。

我が家のバリカンの使用方法

自閉症の散髪方法
散髪の時に使っている道具たち

ド素人な私が、現在行っているバリカンを使った長男(6歳)の散髪方法についてご紹介します。

バリカンを使った現在のカット方法
  1. まずはハサミを持ってきて、全体を短く切ります。
    ※嫌がる時は危険なので、断念。。
  2. バリカンで顔横から後ろまで刈って、ツーブロックスタイルにします。(6mm~12mm)
  3. バリカンに付属でついている「すきヘアー」をセットして、全体を整えていきます。
  4. 前髪や長いところは、ヘアーカッターで地道に切っていきます。
  5. ヘアーカッターで量が多いところをさらに整えます。

※ハサミを使える場合は、ヘアーカッターは不要

この手順でスムーズに出来る時もあれば、本人が嫌がる時は無理にすることはしないようにしています。

その日の体調や眠気、疲労感などにもよりますが、パニックを引き起こす原因にもなるかもしれないので、慎重に取り組んでいます。

こちらの方法でカットした結果…こんな髪型に仕上がります!

その他に取り組んでいること

長男は感覚過敏もあり、髪の毛を触られることが苦手です。
そのため、散髪もとても嫌がりますし、泣き出したり暴れて散髪できないこともあります。

なるべく長男が嫌な気持ちにならないように、取り組んでいることをご紹介します。

音楽で「終わり」の時間を認識させる

長男の好きな音楽を流して、「この音楽が終わるまでがんばろう!」と声掛けをしたり、10まで数えて各手順を10秒以内に終わらせるようにしています。

長男の場合、「嫌なことは10秒ルール」を幼少期から行っていたので、「い~ち、に~」と数えだすと、少し落ち着きます。

長めの時間が必要なときは、10秒のテンポをゆっくりにしてあげると、長い10秒を確保できます(笑)

複数の日数に分けて、少しずつ切っていく

どうしても嫌がる時など、1回ですべての作業ができないこともあります
最近は、「嫌だ!」という主張もするようになり、無理にやることはできなくなりました。

そこで、現在は「ヘアーカッターで短くする日」「バリカンで2ブロックにする日」「量を整える日」など、2~3日に分けて少しずつ髪を切るようにしています。

本当はもっと頻繁にやって、慣れて行くことが大事だと思いますが、バリカンやヘアーカッターの後処理の面倒さからやっていません…(笑)

汚れても良いようにお風呂で散髪

ビニール素材のクロスを着せようとしましたが、感覚過敏な長男は、首にビニール素材のものが当たる感覚が苦手ですぐに脱いでしまいました
そこで、クロスは諦めて、お風呂場で裸で散髪をすることにしました。
もちろん私自身も裸です(笑)

今後、お店で切ってもらう時のために、クロスの練習もしていかないといけないと思っています。

まとめ〜【実例】ハサミが怖い、音が苦手…自閉症長男の自宅での散髪方法について

これまで、様々な方法で散髪をしてきました…。
「そろそろ切らないとなあ~」と思うとすごくゲンナリしていましたが、今の方法を確立でき、だいぶ楽になりました。

今でもうまくいかずに、長い髪が1本見えていたりすると気になるので、寝ている間にこっそり切ったりすることもあります。

しかし、この数年で確実に親の散髪の腕はあがっていきました(笑)
ツーブロックにしはじめてからは、「どこの美容院に行っているの?」って聞かれることもあります。

いつまでも私が切り続けるわけにもいかないので、いずれは美容院や理容室に慣れてもらわないといけないかもしれませんが、バリカンが使えるようになっているだけで、ハサミが無理でも坊主にできます。

感覚過敏でどうしても通常のカットができない場合、どれか一つお子様に合ったカット方法を見つけることで、少しずつ解決できるようになると思います!

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