でこぼこ長男は知的障害ありの重度の自閉症スペクトラムです。
さらに、幼児期から現在まで、「寝れない」「夜中や早朝に目が覚める」などの睡眠障害もあります。
睡眠が安定しないことにより、本人は日中の療育活動に影響が出たり、家族も睡眠不足になり、心身ともに疲れ果ててしまう合併症の一つです。
今回は、
- 自閉症の睡眠障害とは?その影響とは?
- 我が子の1歳半~3歳の睡眠障害の症状
についてご紹介します。
※これは我が家の経験であり、医療的な助言ではありません
※2023年11月1日に公開した記事を、記事に必要な文言等を追記、その他の部分も修正して2025年3月28日に再度公開しました。
睡眠障害とは
一般的に睡眠障害とは以下の5つが挙げられます。
睡眠の問題 | 症状の特徴 |
---|---|
就寝への抵抗 | 夜、寝ようとしない。 |
入眠困難 | 寝つきが悪い |
中途覚醒 | 夜中に何度も目が覚める。 |
早朝覚醒 | 朝早く目が覚める。 |
起床困難 | 朝起きられない。 |
一般的な自閉症の睡眠障害は、乳児期や幼児期に初めて現れます。全く寝ようとしなかったり、夜中に何度も目が覚めてしまいます。
引用:坂野クリニック- 合併しやすい睡眠障害の特徴
長男の場合は、保育園では先生の添い寝で寝ることもありましたが、家では全く寝付くことができず、1時までおんぶをしていた時期もありました。
自閉症の睡眠障害の原因
自閉症の睡眠障害の原因については、以下のように言われています。
睡眠を調整する時計遺伝子が自閉症の脳障害の原因となるシナプスの形成・維持,刈り込みにも関与していることが解明されてきており、自閉症の進展と睡眠障害の共通の原因である可能性が示唆されています。さらに、脳内のメラトニン濃度の低下や松果体でのメラトニン合成や受容体に関連する遺伝子異常も報告されています。さらに、セロトニンやγ一アミノ酪酸(GABA)の異常による睡眠リズムの異常などが報告されています。」と言われています。
さらに長男は、感覚過敏もあるので、「季節の変わり目の気温の変化」や「寝具の肌触りの変化」「普段と違う行動による刺激的な出来事の影響」などにより、中途覚醒が起きているようです。
周りのママが「うちはトントンで寝るよ」と言っていた当時、寝かしつけに何時間もかかり悩んでいた私には添い寝で寝ることが考えられませんでした。
後に睡眠障害とわかり、納得しました。
1歳半~3歳の睡眠障害の症状
長男は乳児期の夜泣きは人並みだと思っていましたが、発達について違和感を覚えるまでは起きるたびにミルクを与えることで寝ていました。
いわゆる「セルフミルク」で、なんとか寝ることができていました。
しかし、発達についての違和感を感じ始め、虫歯にもなりやすいということで、断乳することを決意。
そこからから長男の睡眠障害の症状がハッキリとしてきました。
全く寝付けない入眠障害
長男は、添い寝で寝ることはできませんでした。
日中は保育園で先生の隣で寝れていたそうですが、年に数回は一睡もしていない時もありました。(当時2歳)
「添い寝で寝かせようする」→「遊んでばかりで全然寝ない」→「気づいたら一緒に寝てる」こともりましたが、全く寝ない時は「おんぶ紐」を使って寝かしつけるようになりました。
0時すぎ~2時ごろに夜間覚醒
おんぶ紐で寝かしつけた場合、確実に夜中に起きます。
平均的には2時ごろ、早い時は日付が変わる前に起きて、ハイテンションになっていました。
少しだけ遊ばせた後に、「おんぶ紐」で寝かしつけるようにしていましたが、全く寝る気配なし。
私自身もとても眠く意識朦朧。
夜中におんぶ紐で部屋中をぐるぐる回りながら寝かせようとしていたのですが、1時間たっても2時間たっても寝ません。
大体0時ごろに寝て、3時~4時にやっと寝るという感じでした。
おんぶ紐だと手が空くので、スマホでドラマを観たり、夜食しながら眠気を冷ましていました。
3時~5時に早朝覚醒
3時~5時に起きてしまうことがあり、そのまま寝れずに登園の時間に寝てしまったり、眠くて登園時に大癇癪を起こしてしまいます。
最悪なパターンとして、「おんぶで寝かす」→「0時前に中途覚醒」→「3時に早朝覚醒」のすべてを制覇することも・・・
そんな状況を1年半くらい続け、3歳に診断を受けたときに医師に相談しました。
睡眠障害が与える影響
我が家で起きた睡眠障害による影響です。
- 夜中に中途覚醒した日は、朝方寝ることも多く、日中の療育に影響が出る
- 兄弟や家族を起こさないように配慮したり、保護者の睡眠時間も減る
- 早朝覚醒した日は、夕方寝てしまい、夜寝れない
- 眠たいのに寝れないので、癇癪の頻度が高くなる
次男が産まれた時、長男は3歳。次男の夜泣きと長男の睡眠障害に対応している時は、起こさないように神経を使い、当時の私は毎晩寝ることが怖かったです。
終わりの見えない睡眠障害との向き合い方も分からず、起きてしまうと元気に走り回る長男に、ただ普通に寝たい、、、、逃げ出したくなるような毎日でした。
医師へ相談
長男は、3歳まで診断を受けていなかったのですが、3歳になったことをきっかけに、小児精神科を受診しました。
そして、寝つけにくいことや夜中に起きてしまうことについて相談をしました。
1年間、医師と様子を見ながら、様々な薬を服薬することになりました。
※これは我が家の経験であり、医療的な助言ではありません
長男が処方された薬
- メラトベル
- エビリファイ
- 抑肝散
- メラトベル
- 小児期の神経発達症に伴う入眠困難の改善
引用:https://banno-clinic.biz/sleep-medications-for-kids-faq/ - 初めに処方された薬。長男にはとても合っているようで、現在も服用中です。
- 小児期の神経発達症に伴う入眠困難の改善
- エビリファイ
- 易刺激性をやわらげる抗精神病薬
引用:https://h-navi.jp/column/article/35028733 - 寝つけはメラトベルで改善されましたが、夜間覚醒が続いていたので服用しました。しかし長男には効き過ぎたようで、1日中眠くなってしまい、逆に療育を行うことができなったので、すぐに中止しました。
- 易刺激性をやわらげる抗精神病薬
- 抑肝散
- 夜泣きに効能があり、保険適用がある漢方薬
引用:https://banno-clinic.biz/sleep-medications-for-kids-faq/ - エビリファイと同じタイミングで処方されました。好きな飲み物や食べ物に混ぜて飲ませようとしましたが、偏食がある長男には漢方薬はムリでした。
- 夜泣きに効能があり、保険適用がある漢方薬
現在は、メラトベルのみ服用しています。
昼寝をしていない限りは、メラトベルでスムーズに入眠できるようになりました。夜間覚醒や早朝覚醒は現在もありますが、夜中に2回起きるようなことは今のところ減ってきた気がします。
まとめ
睡眠は人間の生活で一番重要なものだと言えます。
疲れているのに睡眠が思うようにできないことによるストレスは本人が一番辛いですが、サポートする家族の負担も大きいです。
また、家族の状況や環境によって、付き合い方や負担の大きさも変わってきます。
一人で抱え込まずに、薬の服用を検討したり、周りのサポートを受けたりしながら、家族にとって一番ストレスの小さい方法を模索していきたいものです。
家庭ごとに合う方法は違いますが、少しでも参考になれば嬉しいです!