でこぼこ兄弟の長男は、知的障害ありの重度の自閉症児です。
2023年の12月末に虫歯による歯茎の腫れがあり、2024年から歯科で治療を始めました。
そして、感覚過敏があり、歯医者や病院がとても嫌いです。
そんな長男は年長の時に、虫歯が約7本あることが分かり、1年かけて治療を進めていきました。
これまでの虫歯治療の流れはコチラの記事にあります▼
約1年間、月に1〜2回ほど障害歯科に通院し、徐々に治療に慣れていった7歳の長男。
慣れるまでの対策などを、紹介したいと思います!
虫歯治療の流れ
これまでの記事に書いた通り、長男の虫歯が発覚して、治療を開始することになりました。
以下のような流れで、月1〜2回通院し、1年間治療を進めていきました。
通い始めたころは、大泣き大暴れで、家族も可哀想で治療の姿に心を痛めていました。
しかし、すべての虫歯の治療が終わった頃、長男は一度も泣かずに治療をすることができるようになりました。
歯科治療に慣れるまで
歯医者の建物が見えるだけで、大泣きだった長男。
不安を少しでも小さくしてあげたいと思い、取り組んだこと、その効果についてご紹介いたします。
1.待合室はヘッドフォンでYoutubeを鑑賞させる
はじめのころは、病院の建物を見ただけで大泣きだったので、車から降りる時にヘッドフォンをつけてYoutubeを見せながら病院に入るようにしていました。
怯えながらも、大好きな動画を見ることで恐怖を紛らわすことができ、待合室で泣くことが徐々に減ってきました。
通い始めて5回目くらいには、泣かずに待つことができるようになりました!
2.付き添いは2人以上で対応
治療中は、毎回大泣き大暴れ。
終わった後も泣き続けていたので、治療後すぐに病院から出るために、祖父母に来てもらいました。(初めは大人3人で付き添いでした)
治療後すぐに、長男は病室から出て、車に乗ります。
私は、待合室で清算や次回の予約、処方箋をもらったりしていました。
気持ちの切り替えが苦手な長男の為に、場所を変えて、すぐに気持ちを切り替えるようにしました。
8回目くらいから、治療後はYoutubeで落ち着くことができるようになり、付き添いは大人一人でも対応できるようになりました。
慣れるまでは、家族みんなで長男のサポートに徹しました。
3.歯科治療のパワーポイントを作成して見せる
以前の記事でも紹介した通り、歯科治療のイラストを用いて、パワーポイントを作成しました。
「病室の写真」や「主治医の写真」「レストレイナーのイラスト」などをファイルに入れて、治療の日が近づいてきたら、長男に渡していました。
長男は、視覚優位なので、特に病室の写真や主治医の写真、病院の建物の写真などをガン見して、毎回10分くらい見ていました。
事前に見せておくことで、怖いけど、心の準備ができるようになったのかもしれません。
歯科治療時と治療後の長男の変化
様々な対策をしながら家族で臨んだ長男の歯科治療。
長男にとって、とても苦手であった歯科治療を拘束器具を用いながらも、暴れずにできるようになり、長男の成長を感じました。
- レストレイナーから出ようとして大暴れ
- 待合室でも泣き続ける
- 車〜待合室〜診察室までずっと抱っこ
- 開口器を嫌がる
- レストレイナーに自ら入る
- 待合室では座ってYoutubeを見る
- 診察室まで、一人で歩いていく
- 開口器を入れようとすると自ら口を開く
半年くらいは、治療中も大泣き大暴れでした。
1回の治療は内容にもよりますが、1時間かかることも多かったので、じっとしておくことが苦手な長男にとってはとても辛かったとおもいます。
しかし、8回目の治療ぐらいから、自ら口を開けたり、レストレイナーに自分から転がって包まれに行くようになりました。
回数を重ねるごとに、「今から何をするのか」を理解することができたのだと思います。
レストレイナーや開口器などを使わないと突然動いて、ケガをする恐れがあるため、現在も拘束器具を用いたうえでの治療を行っています。
見通しをつけることで、できるようになる
治療を始めた時は、あまりにも可哀想な姿に、もっと早く歯科に慣れさせておけばよかったと後悔しました。
しかし、1年間、様々な対策を講じたうえで、通い続けた結果、「苦手なことでも、見通しができるようになることで、長男はなんでもできるのかもしれない」と、思えるようになりました。
何をされるかわからない恐怖心から、パニックになったり、泣いたり暴れたりします。
長男は、時間をかけて、繰り返していくことで、何をするのかが分かり、ちゃんとその状況を受け入れることができると感じました。
今後のこと
定期メンテナンスで3ヶ月に一度歯科に通う
歯科治療中は、麻酔が効いた歯茎を噛んでしまい、口内炎が大量にできてしまうトラブルなどもありました・・・。
このようなトラブルは避けることが難しいのが現実です。
定期的に歯科に通い、検診を受けるとともに、家でも虫歯対策を徹底し、朝昼晩の歯磨きを嫌がってもしっかりやっていこうと思っています。
まとめ「障害歯科に通って完治!病院に慣れるまでの対策とは?」
今回の歯科治療での経験は、「長男にとって避けられない苦手なことを克服することができるかもしれない」と思える経験になりました。
11月に予防接種の注射に行った時も同じ対策をした結果、恐怖で震えながらも待合室で泣かずに待つことができ、診察室に行っても、暴れずに問診を受け、注射を打ってもらうことができました。
長男のその姿には、看護師さんも私たち家族もとても驚きました。
今後、克服したいことは「散髪」です。
以前記事にも書いていますが、ハサミが怖い長男は、家でバリカンとヘアーカッターのみで散髪を行っています。
今後の為に、美容院にも挑戦してみようか?と家族と相談しています。
他の人より、環境に慣れるまでに時間がかかってしまう長男ですが、今回の歯科治療での経験を活かし、色々なことができるようになってほしいと思っています。